琉球新報社は6月5日投開票の第12回県議選に向け、立候補予定者70人を対象に争点などに関する政策アンケートを実施した。憲法改定に関する質問で「改定反対」を選んだ立候補予定者は31人で最も多く「9条を除く一部改定に賛成」の22人と合わせた53人、75・7%が戦争放棄や戦力の不保持をうたった9条を堅持する考えを主張した。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題では、41人(58・6%)が解決策として県外移設や国外移設、無条件撤去などを求め、明確に県内移設に反対する立場を示した。
憲法の全面改定に賛成したのは4人で「9条を含む一部改定に賛成」の6人と合わせた10人が9条改定に肯定の立場を取った。
「改定反対」を選んだのは県政与党の社民や共産、社大、無所属が中心。「平和主義を貫く憲法の実践こそ問われている」「戦後70年余り不都合はなく、必要なことは法整備で対応できる」などが理由として挙げられた。
自民は全面改定3人、「9条を含む一部改定」が3人、「9条を除く一部改定」が12人と立場が分かれた。改定理由は「日本の国柄を表現する前文とそれにふさわしい内容を」「環境問題など時代に即した内容に改正を」などの意見があった。
公明は公認4人が「9条を除く一部改定」と回答。その上で「環境権、プライバシーなど時代の変化に応じた加憲を」などと、時代に即して新しい条文を加える「加憲」の考えを強調した。おおさか維新は公認3人で対応が割れた。
アンケートは県議選の立候補予定者70人に対し4月に調査票を配布し、全員から回答を得た。