不戦の誓い、沖縄から 「星砂物語」伊江で映画化


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伊江村の島袋秀幸村長(左から2人目)に台本を手渡すパルバース監督(同3人目)=1日、伊江村役場

 【伊江】戦後71年を迎えた今年、小説「星砂物語」の映画化作品「STAR SAND」の撮影が伊江島で2日から始まる。本作は「不戦の誓い」をテーマに1945年の沖縄と2016年の東京の二つのエピソードが交錯する物語。

 原作を手掛けた作家・劇作家・演出家のロジャー・パルバース氏(72)=米国出身=が脚本を書き、初監督を務める。

 映画では、戦中の沖縄のシーンで伊江島がロケーション撮影に使われる。先の大戦で防空壕として多くの住民が利用した「ニャティヤ洞(千人洞)」や砲弾の痕が生々しい戦争遺跡「公益質屋跡」、伊江島補助飛行場などで撮影が予定されている。

 クランクイン前日の1日、パルバース監督は伊江村役場に島袋秀幸村長を訪ね、撮影開始を報告。島袋村長は「伊江島で撮影してくださることを光栄に思う。多くの方が感銘を受ける映画が完成することを祈っている」と激励。パルバース監督は「映画作りを実現させてくれた村長や村民の皆さまのご協力に心から永遠に感謝する」と述べ、「この映画で、国境を超えて非暴力を伝え、沖縄から世界へ発信したい」と映画作りへの思いと心境を語った。(中川廣江通信員)