
【沖縄】沖縄市中央のコミュニティー放送局エフエムコザで9日、同局のヘビーリスナーによる「リスナーズラジオ」が放送された。県内外から集まったリスナー6人が同局のパーソナリティーらも交えながら「寄り添う」をテーマに4時間しゃべり切った。ブースは終始笑いに包まれ、聴取者からのメッセージも途切れることがなかった。
番組は、熊本地震や米軍属による事件など暗いニュースが多い中、聴取者を元気付けようと真栄田義次さん(42)=豊見城市=が仲間に声を掛け実現した。
真栄田さんは、知り合いの借金を背負わされ自己破産に追い込まれたり、2011年に1歳7カ月の息子を細菌性髄膜炎で亡くしたりし、一時は自殺も考えたという。13年にエフエムコザと出会い、メッセージの投稿やリスナーとの交流を通して勇気付けられた。
真栄田さんは「つらいことがあっても、生きていれば笑える。助けてくれる人がいる。悩んでいる人が番組を通して、勇気付けられれば幸いだ」と話した。
放送では、同局のパーソナリティー「おねぇカラーズ」が自身の体験から性の多様性を語ったほか、息子が病気と闘っている男性や闘病中の女性にメッセージが送られるなどした。
番組制作に関わった岡山豊さん(48)=愛知県=は「素人なりの一生懸命さが伝わればと思う。番組が、聴取者の心の空白を埋めるきっかけにでもなれば」と期待を込めた。
同局企画制作部の山内一郎さんは「リスナーへの感謝を込めて企画した。リスナーの輪が広がり、コザを訪れる人が増えてくれればうれしい」と話した。