着陸帯の拡張工事に着手 沖縄の米軍伊江島飛行場、訓練増加の可能性


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦

 米軍伊江島補助飛行場(沖縄県伊江村)内で22日、強襲揚陸艦の甲板を模した着陸帯「LHDデッキ」の拡張工事が始まった。工事関係とみられる複数台の大型車両が飛行場内を往来しているほか、既存の着陸帯の地面部分に使用しているアルミ板を重機で解体した様子が見られた。

 拡張工事は、海兵隊ステルス戦闘機F35と垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの離着陸訓練を行うためとみられ、今後、訓練が増加する可能性がある。

 工事後の着陸帯の敷地は約10万7千平方メートルと約2倍になり、幅は800メートル超となる予定。工期は来年8月末までで、米軍は来年半ばの利用開始を予定している。

 図面には来年、空軍横田基地(東京都)へ配備予定のCV22オスプレイの収容も記載されている。

 村は7月下旬、米軍から「8月第1週以降に着工する」と連絡を受けていた。米軍は飛行場内の牧草を刈り取るために出入りする農家に向け、7月12日に工事予定地区を示した地図を配布したほか、一部農家には最初の工事箇所付近の牧草を21日までに刈り取るよう求めていたという。

 米軍は取材に対し「着工については沖縄防衛局に確認してほしい」と回答を避けた。沖縄防衛局からは22日時点で回答はない。