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【動画】男が学生に大麻グミ勧め…「危険性知って」県警と大学生が薬物乱用防止へ動画作成 沖縄 


【動画】男が学生に大麻グミ勧め…「危険性知って」県警と大学生が薬物乱用防止へ動画作成 沖縄  薬物乱用防止の動画撮影に取り込む大学生少年サポーターの4人。(右から)面識のない男から大麻グミを勧められる男子学生に女子学生が注意を呼びかける場面=30日、浦添市仲間の浦添署
この記事を書いた人 Avatar photo 西田 悠

 県内で若年層が関連する薬物事案が目立つなか、県警少年課は8月30日、浦添署構内で、薬物乱用防止を啓発する「ショート動画」を大学生少年サポーターが制作する様子をメディアに公開した。大学生少年サポーターによる啓発動画制作は県警初の試み。サポーターの大学生4人が、大麻グミを勧められる場面を想定したシナリオを作成し、配役を決めて実演した。

 動画撮影前には、県警少年課職員が薬物犯罪のシチュエーションを提示。サポーターの大学生は実際に身の回りで起こりうることを想像し、オリジナルなシナリオを作成した。配役を決めてリハーサルし、撮影に臨んだ。

 動画では、野外音楽フェスで大学生の男女3人が談笑していたところ、面識のない若い男が近づき、男子学生に個装の大麻グミを勧めた。受け取ろうとする男子学生を女子学生が「ちょっと待って、大丈夫?」「危ないよ。行こう」などと制し、男を置いてその場を去った。

 この日、動画撮影に参加したのは沖国大生の男女4人。これまで、子どもの居場所づくりや学習支援などに取り組んできた。

 同大で心理カウンセリングを専攻し、少年非行やひとり親家庭の支援に関心を向ける4年の鉢嶺侑さん(23)は「動画が広がって、防犯につながればうれしい」と展望した。卒業後は警察官を目指している4年の比嘉千晴さん(21)は「動画を通して少年たちに大麻の危険性を知ってほしい」と語った。

 大学生少年サポーターによる動画はすでに6本分を撮り終えている。県警少年課は、動画配信サイトYouTubeの「沖縄県警察公式チャンネル」で、今月初旬にも週1本のペースで公開し始める予定。

 同課は「今後も薬物の供給源の遮断など取り締まりを強化するとともに、薬物乱用防止教室などの取り組みを拡充していく」としている。 

  (西田悠)