
沖縄大学の土曜教養講座「沖縄の子ども~地域・貧困・障がいの諸相から~」が27日、同大で開かれた。障がい児教育や子どもの実態調査、子どもの居場所づくりなどを研究した4氏によるパネルディスカッションが行われ、子どもの成長に大切なことなどを議論した。「同じ経験をした仲間と分かり合える体験は貴重だ」「学校でなくても、生き生きと活躍できる場があるべきだ」などの意見が上がった。
パネリストはいずれも同大地域研究所特別研究員で、沖縄女子短期大非常勤講師の嘉数睦さん、公立中学校教諭の嘉数千賀子さん、県立看護大看護教育支援専門委員の石川幸代さん、首都大学東京特任教員の横山正見さん。横山さんは「成長とは、多様な人との出会うこと。その中で仲間をつくり、反発や共感しながら何かをつくる。その何かが社会的に認められたらいい」と話した。
コーディネーターを務めた沖縄大名誉教授の加藤彰彦さんは、子どもの貧困の問題に触れ「大学と地域が協力して、全ての子どもたちが安心できる、他のモデルとなる場所をつくれたらいい」と提案した。パネルディスカッションに先立ち、4人が研究内容を報告。約80人が聞き入った。