
【恩納】2016年度恩納村博物館講座「土器づくり」(主催・村博物館、村教育委員会)が21日、同村博物館で開かれ、村内外から親子20人が参加し、昔の手法で土器を作った。参加者らは6、7日に粘土で土器の型を制作。2週間かけて乾燥させて、21日に「焼き」の作業を行った。
さまざまな形や模様の乾燥させた土器を並べ、そこの空気の通り道をつくるように薪(まき)を重ねていき、火を付けた。徐々に火の勢いを増していくその様はまさに“キャンプファイヤー”のようで、参加者は胸をわくわくさせながら、完成を待った。
親子で参加した鈴木碧乃さん(9)=沖縄市、比屋根小3年=と朔太郎君(6)=比屋根小1年=と母親の真理さん(39)。碧乃さんと朔太郎君は「土器を焼くところが楽しかった」と強調。土器で食べ物の保存や料理をしていたことに関して「冷蔵庫のない時代にいた人たちがすごいと思った」と感心した様子で話した。
村教育委員会の崎原恒寿さんは「恩納村で土器作りのイベントは初めて。先人たちの知恵で作られた土器には魅力がある。子どもはもちろん、大人も夢中になっている姿も見ることができた。今後も続けていきたい」と話した。
恩納村の仲泊遺跡からは縄文時代の土器が多く出土している。参加者らは作った土器で貝の汁物を作るなどして、土器の魅力を満喫した。