新卒採用「超売り手市場」 沖縄県内、企業の人材確保苦戦 求人おきなわ調査


この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二

 就職支援サイトを運営する求人おきなわ(那覇市、大里一雄社長)は13日、2017年春卒業予定学生らの採用を予定する沖縄県内企業の採用活動に関する調査結果(途中経過)を発表した。今期の採用活動を「継続中」と答えた沖縄企業は7割となったほか、採用活動の進捗(しんちょく)について「当初の予定通りに進まなかった」とした企業は46・8%に上った。

 沖縄県内景気の好況を背景に採用活動が活発化し、学生が有利な立場に立つ「超売り手市場」となり、学生が応募する企業を絞り込んでいるとみられ、企業側は応募者確保に四苦八苦している。

 調査は同社が運営する就職情報サイト「ジョーナビ新卒2017」に掲載されている企業137社を対象に行い、79社が回答した。

 調査結果によると採用活動を継続中と答えた企業は69・6%で、既に活動を終えた企業の30・4%を大きく上回った。回答が10社以上あった業種のうち、採用活動を終えたと答えたのは卸売り・小売り・流通業で38・5%、ホテル・旅行業で30・8%、IT・情報通信業で19・2%にとどまり、県経済の発展をけん引する業種で人材不足感が続き、採用を続けている様子が浮かんだ。

 今年の採用活動で「予定通りに進まなかった」企業は、理由(複数回答)として応募者の確保を挙げたのが70・3%、採用数に足りていないとしたのが59・5%、内定辞退の増加が35・1%、学生の質の低下と採用活動スケジュール変更への対応が16・2%と続いた。

 求人おきなわの担当者は「企業の7割が採用活動を続けており、まだ内定の出ていない学生にもチャンスはある。企業側も、学生が興味を持つような情報を出すことが必要だ」とした。