
デモ、抗議行動を行うことは認められているが、権力側にはそれを忌み嫌う傾向があり、また今回は運動自体をつぶそうという意図も感じさせる。
米施政下の沖縄でも激しい運動が展開されたが、米側には民主主義を尊重する姿勢があった。現在の日本にはそういう意識が低い。
本来、激しい運動は国民の意思の正直な表れだと捉えなければならない。国民が考えを突き付けているわけだ。国民にはそれだけ強い権利がある。ましてや沖縄の運動は厳しい基地問題に向き合い、圧倒的な力を持つ政府に対峙(たいじ)している。
現場で行われているのは、破壊や暴行を目的とした行動ではない。目的は激しい抵抗だ。武器や凶器を用いない抵抗だ。権力側は厳密に法を適用し、犯罪行為があったと言い、国民の側にも「運動する市民の方も悪い」という考えが広がることもあるだろう。ただ、それは危険だ。抵抗を引き起こしたのは国に理由がある。国民、県民は厳しく批判的な目で見なければならない。