
沖縄防衛局が昨年12月に沖縄県名護市安部区の海岸で起きたオスプレイ墜落について、発生直後に名護市に対して「オスプレイが墜落した」と伝達していたことが分かった。事故翌日以降、日本政府は「不時着水」、米海兵隊が「浅瀬に着水」と表現し、墜落ではないとの見解を示している。防衛局は市への最初の連絡の時点で「墜落」としていた表現を、公式発表の際に変更したことになる。
米海軍安全センターは名護市安部のオスプレイ墜落を、事故の規模が最も重大な「クラスA」に分類し、機体は大破したと評価していたが、日米が大事故との印象を薄めるため表現を変えた可能性もある。
本紙は26日に防衛局に対して「墜落」と名護市に伝達した経緯やその後に「不時着水」に表現を変更した理由などについて質問したが、同日中に回答はなかった。
オスプレイが墜落したのは2016年12月13日午後9時半ごろで、市広報渉外課によると、同日午後11時7分、防衛局の担当部長から市広報渉外課長に「普天間飛行場所属のオスプレイが墜落した」との電話連絡が入った。時間や場所は「不明」との説明だった。翌14日午前0時50分ごろには在沖米海兵隊が「キャンプ・シュワブ沿岸の浅瀬にオスプレイが着水」と発表した。