全国の学生が沖縄で遺骨収集 「少しでも見つかれば」


この記事を書いた人 Avatar photo 与那嶺 明彦
狭いガマ(自然壕)の中で掘り起こした土を丁寧に選別する学生たち=11日、南城市

 NPO法人国際ボランティア学生協会(東京都、下村誠代表)の第1陣87人が11日、沖縄県南城市内で沖縄戦戦没者の遺骨収集作業を実施した。戦没者の物と思われる細かい骨やくし、歯ブラシの柄などが見つかった。遺骨収集は13日まで行う。18日からは第2陣の80人が来県し、3日間にわたり収集作業をする予定。

 遺骨収集は全国各地の大学生が参加し、2011年から4年連続で実施。来県前に人骨の特徴や沖縄の歴史などについて学び、知識を深めてきた。10日には南風原文化センターやひめゆり平和祈念資料館などを訪れ、平和について考えた。

 学生たちは約20班に分かれて収集作業に当たった。狭くて暗いガマ(自然壕)の中で作業をしていた服部聖真さん(19)=関西大1年=は「遺骨をお迎えしたいと思い初めて参加した。もし遺骨が出て迎えられたら、丁寧に取り上げたい。将来の夢は社会科の教師なので、歴史に触れる機会にしたい」と話し、丁寧に掘った土を選別していた。

 北村みなみさん(20)=京都光華女子大2年=も初めて参加した。「ガマは身を守るために入った所なので、ちょっとでも遺骨が見つかればいいなと思う」と、戦没者に思いをはせながら黙々と土を掘り起こしていた。