キングス、ホーム3連敗 Bリーグ第41戦


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 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区5位=17勝23敗)は26日、沖縄市体育館で千葉ジェッツ(東地区3位=27勝13敗)と第2戦(今季第41戦)を行い、71-80で敗れた。これでホームは3連敗となった。

 第1クオーター(Q)は千葉の速い攻撃の前に失点を重ね、キングスはなかなか主導権を握れなかった。それでもタイムアウトで流れを切って持ち直し、第2Qはレイショーン・テリーの活躍で一時、逆転に成功した。35-40で迎えた後半も千葉のスピードに苦しめられ、追い掛ける時間が長く続いた。喜多川修平や岸本隆一の3点弾で食らいついたが、じりじりと広げられたリードをひっくり返せなかった。

 キングスは3月11、12の両日、神奈川県の横浜国際プールで横浜ビー・コルセアーズとアウェー2連戦を行う。(観客3374人)

千葉(28勝13敗)
80―71(22-18,18-17,23-19,17-17)
キングス(17勝24敗)

 【評】キングスは千葉の速攻を最後まで止められなかった。前半はキングスのシュートミスが続き、千葉が速い展開に持ち込んでリードを奪った。キングスはテリーを中心に点を重ねて一時、逆転するも、主導権を握るまでには至らなかった。後半も千葉のスピードは衰えず、3点弾で応戦したキングスの粘りも届かなかった。(平安太一)

◇修正はできた

 伊佐勉HC(キングス)の話 昨日からの修正点を選手たちがしっかりとやってくれた。最後の点差は僕のゲームの持っていき方だと感じている。勝てるゲームに持っていけなかったのは残念だ。昨日はできなかったことを今日はできている。今後もやり続けることが大事になる。

◇我慢の守りは収穫

 大野篤史HC(千葉)の話 オフェンスのリズムが取れない中で、ディフェンスで我慢して勝ちゲームにしたのは大きな収穫だった。昨日よりキングスのプレッシャーが強くなって、一人一人の気迫が感じられた。自分たちもディフェンスでエナジーを出したことで勝つことができた。

◇攻守に気迫 上昇予感

キングスー千葉 第4Q 強気でリングに向かうレイショーン・テリー=26日、沖縄市体育館(新里圭蔵撮影)

 大敗した第1戦からキングスが前進した姿を見せた。精彩を欠いた前日の試合を取り返すように、激しく守ってテンポの良い攻撃につなげるキングスらしさが随所で光った。最終的には、守備の強さやスピードで大きく上をいった千葉に軍配が上がった。それでも主将の岸本隆一は「いいバスケが展開できた」とレベルの高い相手にも、十分に通用すると感じている。

 前半からテリーが攻撃をけん引した。千葉に先行されていた第1Q途中でコートに立つと、速攻に絡むなどして追い上げるきっかけをつくった。第2Q中盤には3連続でシュートを沈め、キングスが逆転に成功した。テリーは「チームメートがチャンスにつなげてくれたので、あとは決めるだけだった」と振り返った。

 しかし逆転した直後にキングスは勢いを維持できず、簡単なシュートミスなどで再び千葉に先行された。伊佐勉HCは「(逆転した時間に)やりたいバスケができていたら(結果は)違っていた」と悔やむ。

 キングスらしいバスケができれば格上が相手でも善戦できることは証明できた。そこから「勝利」という結果を出すためには、さらなるレベルアップが必要になる。岸本は「下を向いている暇はない。勝つしかない」と言う。これまで味わった多くの悔しさを力に変えて、bjリーグ王者の意地を見せたいところだ。(平安太一)