水曜日のカンパネラ、チャランポランタンが祝福 「沖縄音楽シーンに欠かせないハコ」 Output5周年記念ライブ


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会場の隅々を駆け巡り独特なダンスと歌で盛り上げるコムアイ=3月25日、那覇市のナムラホール
幕開けを飾った奢る舞けん茜=那覇市のOutput

 ライブハウスOutputの5周年記念ライブが3月25日、那覇市のOutputとナムラホールであった。「水曜日のカンパネラ」や「チャラン・ポ・ランタン」など個性豊かな10組のアーティストが集まり5周年を祝った。10組はOutputスタッフである上江洲修と濱里圭が選んだ。ジャンルにとらわれないOutputならではの魅力が詰まったライブとなった。

観客と一緒に歌い踊るポニーテールリボンズ=ナムラホール

 幕開けは県出身の「奢(しゃ)る舞(まい)けん茜(あかね)」。とや(ギター・ボーカル)の歌声とギターが歯切れのいいサウンドを聞かせた。楽しさあふれるMCとパフォーマンスが持ち味のポニーテールリボンズは「モアイ大好き金城さん」や「おじさんおばさん」など、観客と一緒に歌い踊りながら盛り上げた。

 never young beachは代表曲「夏がそうさせた」などを歌い、ボーカルの安部勇磨の懐かしさ漂う歌声が会場の雰囲気を和ませた。キノコホテルは、マリアンヌ東雲(しののめ)(ボーカル・電気オルガン)の魅惑の歌声と妖艶(ようえん)なパフォーマンスで観客の目をくぎ付けにした。

 CM曲にも起用され話題となった姉妹ユニットのチャラン・ポ・ランタン。姉小春の大人の色気が漂うアコーディオンと透き通ったももの歌声で魅了した。

妖艶なパフォーマンスで観客の目をくぎ付けにした「キノコホテル」のマリアンヌ東雲=ナムラホール
姉妹ユニットのチャラン・ポ・ランタン。アコーディオンの小春(左)と、もも=ナムラホール

 トリを飾ったのは水曜日のカンパネラ。ボーカルのコムアイは高い台の上から代表曲の「ナポレオン」や北海道の地名や名産物を並べた歌詞の「シャクシャイン」を披露した。会場の隅々を駆け巡り独特なダンスと歌で盛り上げた。宮古島の神歌を基にした「ユタ」では脚立の上に立って幻想的なパフォーマンスを見せた。

懐かしさ漂う歌声が会場の雰囲気を和ませたnever young beach=Output

 コムアイは「上江洲さん、濱里さんおめでとう。Outputは私にとって最高のハコ。その5周年のライブで歌えたことは本当に幸せです」と叫んだ。最後は「桃太郎」や「一休さん」を歌い上江洲をバルーンの中に入れて転がしながら5周年を祝った。

 上江洲は「今日は涙のウルウルが止まらなかった。やって良かったという気持ちでいっぱい。これからも最高のハコにしていく」と誓った。

 これまで多くのアーティストらを迎え入れてきたOutput。「バンドに自信をつけさせたい」という上江洲、濱里の熱意によって、沖縄の音楽シーンに欠かせないハコになっている。これからも多くのアーティストがこの場所に集結し活躍していくだろう。

 同ライブにはこのほかメカルジン、竹原ピストル、喜納昌吉&チャンプルーズ、THA BLUE HERBが出演した。(金城実倫)