「美ら海水族館」熊本出張 グルクンも被災地巡回


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“美ら海出張水族館”の魚を見る村上颯太君(手前)=15日、熊本県益城町

 熊本地震の被災地を元気づけようと、沖縄美ら海水族館(本部町)は、40匹以上の魚が泳ぐ水槽をトラックの荷台に載せて熊本県内を巡っている。19日まで。色鮮やかな熱帯魚が、被災地の人々を和ませている。

 “美ら海出張水族館”は、横幅約2メートル、奥行き約1・5メートル、高さ1メートル弱の水槽。青い体に黄色の尾ひれが目を引く体長15センチほどの熱帯魚ナンヨウハギや、沖縄で「グルクン」と呼び食卓にも並ぶタカサゴなど沖縄近海に生息する18種類の魚が、悠然と泳ぐ。

 水族館は15日、2度の震度7を昨年4月に観測し甚大な被害が生じた熊本県益城町へ。仮設住宅団地の会場では、住民や近くの保育園児らが集まり歓声を上げた。小学3年村上颯太君(9)は「初めて見る魚がたくさんいる」と目を輝かせた。

 水族館は最終日は西原村を訪ねる。水族館を運営する沖縄美ら島財団の石川奨さん(32)は「被災地では大変な状況が続く。ぜひ心を癒やしてほしい」と語る。