AIで為替予想に挑戦 外為どっとコム×琉大 共同でシステム開発へ


この記事を書いた人 平良 正
AIを用いた為替変動予測システム開発の共同研究を始めた琉球大と外為どっとコムの関係者ら=20日、那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ

 人工知能(AI)を用いて為替トレンドを予測する個人向け資産運用ロボット開発を視野に、外為どっとコム(東京都、竹内淳社長)は琉球大学(西原町、大城肇学長)と共同研究を始めた。外為どっとコムが持つ為替のビッグデータを琉球大が分析し、予測を試みる。那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハで20日、琉大工学部の宮田龍太助教と会見した外為どっとコム沖縄支店の今野憲祐支店長は「沖縄発で客が損をしないシステムをつくりたい」と意気込んだ。

 両者は5月に共同研究契約を結び、研究を進めている。今年2~4月の為替変動データを、琉大がディープラーニングと呼ばれるAI技術を用いて特徴を読み取り、その後を予測する。5月以降の実際の変動結果と照らし合わせて「正答率」を評価する。成果次第で今後、取引状況や経済指標など他の要素も加えていくという。

 宮田助教は「複雑な概念から特徴を抽出して次を予測する考え方は、従来行っている動物を使った神経科学と同じ。産学連携でシステムを作り上げられたら」と話した。