沖縄観光、体験型を強化 「琉球衣装で世界遺産散策」「渡嘉敷へチャーター船」


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沖縄ツーリストが7月から試験運用しているアクティビティ予約サイト

 国内外客の沖縄観光への需要の多様化により、県内旅行会社が体験型観光商品の販売を強化している。沖縄ツーリスト(那覇市)はアクティビティー予約サイトを開設したほか、JTB沖縄(同)は昨年に引き続き、専用チャーター船で観光客を渡嘉敷島へ案内する観光商品を期間限定で販売している。観光客の需要が買い物を中心とする「モノ消費」から、体験を中心とする「コト消費」に変化する中で、着地型観光商品はさらに注目される。

 沖縄ツーリストは7月3日に体験型観光商品の予約サイト「OneTwoSmile ACTIVITIES」を試験的に開設し、現在約200商品を取り扱っている。ダイビングなどのマリンアクティビティーや、琉球衣装で世界遺産を散策する体験などがある。年内に商品数を倍に増やし、11月以降、サイトを多言語化する。日本語のほか中国語(繁体字と簡体字)、韓国語、英語の5カ国語で対応する。

 沖縄ツーリスト販売戦略室の赤嶺貴彦室長は「これまで旅行会社は宿泊などをパッケージで販売してきたが、観光形態の多様化によりお客さんにもっと自由に旅行できるような素材を提供したい」と述べた。同社は現在、レンタカーと宿泊施設の予約サイトをそれぞれ運営しており、今後、アクティビティー予約サイトと連動できるような体制を構築していく。

 JTB沖縄は、夏季の渡嘉敷島への定期高速船の混み合いを解消するため、31日まで那覇ふ頭から渡嘉敷島の間で毎日専用チャーター船を運航させる。日帰りで島を楽しむプランを提案し、昨年は約2300人が利用するなど好評だった。

 商品を企画したJTB沖縄仕入販売部の佐々川英樹さんは「渡嘉敷島は日帰りで海の魅力を体験できる。那覇ふ頭を利用することで、島民の生活便であるフェリーに支障が出ない」と話した。