アジア市場開拓へ連携 台湾で沖縄セミナー 相互協力策探る


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登壇者の講演に耳を傾ける台湾・沖縄ものづくり連携セミナーの参加者ら=14日、台北国際会議センター

 【台北で平安太一】「台湾・沖縄ものづくり連携セミナー」(主催・台日商務交流協進会、県工業連合会、台湾経済研究院、南西地域産業活性化センター)が14日、台北市の台北国際会議センターで開かれた。沖縄県内や台湾の企業関係者らが参加し、沖縄と台湾の経済連携強化などを話し合った。沖縄総合事務局経済産業部の寺家克昌部長と台湾経済研究院の林建甫院長が基調講演をしたほか、県内企業の担当者が台湾で展開している事業内容などを紹介した。

 寺家部長は「沖縄経済の現状と発展の可能性」と題して講演した。県内の人口や県民所得が増加傾向にあり、観光客数も好調に推移していることに触れて「沖縄の経済は好調と言える」と指摘。成長を続けるアジアの中心に位置して地理的優位性があるため「これら(アジアの)市場とつながることができる」と話した。

 アジア地域に展開する企業を支援する取り組みが進んでいることも紹介し「台湾との産業交流を進めたい。それぞれの強みを生かしてウィンウィンの関係が築ける」と強調した。その上で「沖縄の経済、産業発展のポテンシャルは高い。台湾との交流が重要なキーワードになるはずだ」と今後の展開に期待した。

 林院長は「世界経済の動向機会および台日の協力提携発展」をテーマに講演した。アジア地域が著しい経済成長を遂げていることを説明して「これから一つの大きな市場になる」と述べた。日本の企業と台湾の企業は共にタイやシンガポールなどのアジア地域で事業を展開してきたことを指摘して「お互いの企業が連携したら市場を開拓することができる」と話した。