石垣島で釣りのガイド業を営む下里肇さんの元には日本各地からのみならず、台湾や香港からの釣り人も訪れる。もともと釣り好きな彼は、ガイド業が休みの時にもプライベートで釣りを楽しむ。
7日に釣り仲間と沖の一文字で竿(さお)を出し、中型タマンを数釣りした。その時、ロウニンアジらしきアタリがあったが、痛恨のライン切れ。逃がした大物が悔しくて、翌日はホームグラウンドの登野城漁港でロウニンアジを狙うことにした。
午後3時半にポイントに着くと、30キロ前後のロウニンアジ2匹を確認。シビマグロの頭を餌に仕掛けを投入すると、30分ほどでヒット。すぐ竿に飛びつき、アワセを入れた。驚いた魚は水路沿いを右に左にと逃げ回る。しかし、これまで何匹も大物を釣り上げた下里さんは冷静にファイト。巧みな竿さばきで魚に主導権を与えず、7分ほどで足下まで寄せた。
たまたまやり取りを見て駆けつけた友人にギャフ掛けをお願いして、堤防に引き上げたのは124センチ・27.7キロのロウニンアジだった。最近は他人に釣らせることが仕事になった下里さんの、今年初の大物でうれしい1匹となった。
(おきなわ釣王国社・仲栄真修)