炎上の牧草地所有者、声震わせ 米軍ヘリ事故、村長「強い憤り」 沖縄防衛局長が謝罪


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口を真一文字に結んで中嶋浩一郎沖縄防衛局長(右)の説明を聞く伊集盛久東村長=11日午後9時すぎ、東村高江

 沖縄県東村高江で米海兵隊のCH53大型ヘリコプターが炎上した11日、防衛省の中嶋浩一郎沖縄防衛局長は現場近くに駆け付けていた東村の伊集盛久村長らに謝罪すると共に、把握している情報を伝えた。

 伊集村長は「高江区、東村民の憤りを強く訴えて抗議したい」と語った。居合わせていた高江区の仲嶺久美子区長は目に涙をため「区民が不安に思っていたことが現実となった。今後、私たちはどのように生活していけばいいのか」と訴えた。

 中嶋局長は「すぐそばに豚舎などもある。こんな場所で事故が起こり、大変遺憾だ。心配をかけて大変申し訳なく思っている」と謝罪した。

 一方、沖縄防衛局管理部の鍋田克己次長は11日午後10時半ごろ、炎上現場の牧草地の所有者である西銘晃さん宅を訪れて謝罪した。西銘さんは鍋田次長が訪れると同時に「牧草の収穫が1日長引いたから(命が)助かった。(作業をする予定だった)牧場のど真ん中が燃えていた」と怒りに満ちた静かな声で言った。

 西銘さんは口を真一文字にしたまま太ももをさすり、肩を震わせた。