宮里議員、娘と登庁 控室を保育スペースに 北谷町議会、全会一致で実現


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長女のたらちゃんを抱いて穏やかな笑顔を見せる宮里歩北谷町議=北谷町役場

 【沖縄県北谷町】北谷町議の宮里歩さん(38)が、このほど開かれた議会定例会に、生後3カ月の娘を抱いて出席した。町議会は、子育て中の議員も活動しやすい環境を整備しようと、保育スペースの提供を9月定例会前に全会一致で了承した。宮里さんは議会の理解に感謝しながら、「子育て中の女性の声が政治の場にあるのとないのとでは議論の内容が異なる。若い有権者も議会を身近に感じてもらえると思う」と、女性の働きやすい町づくりに、議会全体で取り組もうと意欲を見せる。

 宮里さんは、今年5月に長女たらちゃんを出産した。6月定例会は育児を優先し欠席したが、7月の臨時会から復帰、臨時会中は家族に娘を見てもらった。しかし終日行われる定例会は、育児と活動を両立できるか不安も抱えていた。

 9月定例会前に、宮里さんが議会事務局に相談し、事務局は「女性議員が働き安い環境づくりにつながる」と保育スペースを提供する方針を固め、町議による全体協議会が全会一致で了承、実現した。

 議員控室を保育スペースとして利用し、本会議や委員会中は、宮里さんが依頼したファミリーサポートの職員が娘を見ている。町議の全会一致で保育スペース提供が実現したことに、宮里さんは「子育てを社会全体で協力してやっていこうという北谷町議の気持ちの表れだ」と感謝する。

 宮里さんは「女性が活躍し、男性も子育てに参加できるよう労働環境の改善に取り組みたい」と、意欲を見せた。