地域

平和、みんなで守る 読谷中女子バスケ部、チビチリガマに千羽鶴

読谷中女子バスケットボール部員で折った千羽鶴を結び付ける山城桃花主将=11日、読谷村のチビチリガマ

 【読谷】少年たちによる器物損壊事件が起きた読谷村のチビチリガマに11日、読谷中学校女子バスケットボール部の1、2年生が自分たちで折った折り鶴を供えた。事件にショックを受けていたという部員ら24人は保護者の呼び掛けに応じ、わずか3~4日で千羽を折り上げ、平和への思いを込めた。

 読谷中は、平和学習を1年生の総合学習の年間テーマとし、座学だけでなく村内の戦跡も訪ねて学びを深めている。チビチリガマも訪れたことがあるという山城桃花主将(13)=2年=は「戦争になれば日常生活ができなくなり、身近な人や自分も死ぬかもしれない。戦争を起こさないために、チビチリガマは大切な場所なのに」と話した。

 きっかけは部員の比嘉花さん(13)=2年=の父・徹さん(46)が呼び掛けたことだ。「逮捕された少年たちはチビチリガマがどんな場所か『知らなかった』と言っていた。今の若い人も同じではないか」と感じた徹さん。子どもたちに自ら手を動かして戦争の歴史を学んでほしいと家族で千羽鶴を折り始めた。花さんの部活の同級生に呼び掛けたところ、部の仲間が練習後や土日も自主的に集まり、「ものすごいスピード」(顧問の上門基史教諭)で千羽を完成させた。

 11日の放課後、「自分たちが直接持っていきたい」と、部員らはチビチリガマへの約4キロの道のりをランニングして向かった。山城主将が「みんなで平和を守っていきたい」とあいさつし、チビチリガマ遺族会の与那覇徳雄会長に見守られてガマの入り口に千羽鶴を結び付けた。与那覇会長は「遺族は事件に相当苦しんでいる。皆さんの思いに心が癒やされる」と語った。

 読谷中の伊波寿光教頭は「地域に戦争遺跡があり、学んできたこの地域の子ならではかもしれない。事件で関心が高まっている今こそ、他地区にも発信する方法を考えたい」と話した。