世界の県系人の歩みアプリに 4カ国語で年表公開 WUBpedia あすから無料で


この記事を書いた人 大森 茂夫
「楽しいアプリにしたい」と語る佐久田明トニー社長=25日、那覇市松尾の沖縄ツーリスト本店

 世界のウチナーンチュの歴史を集めたスマホ向け年表アプリ「WUBpedia(ワブペディア)」の無料ダウンロードが30日に始まる。沖縄ツーリスト(OTS)の子会社で、5月に設立された「WUBpedia」(那覇市、佐久田明トニー社長)が運営。佐久田社長は「世界中のウチナーンチュの歴史をアプリに網羅するウチナーンチュのアーカイブ(保存記録)だ」と意義を語った。30日にアンドロイド版を公開、ios版アプリは近日公開する予定だ。

 移民が始まった1899年から現在の各国・地域の出来事を年表にまとめ、アプリに結集した。当初は日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語の4カ国語で運営する。今後、各言語での投稿を多言語で見られるシステムも導入していく。編集担当者が各言語で更新し、誰でもコメントや「Joto(上等)」ボタンで反応できる。ワブペディアは、1997年9月に設立されたWUB(ワールドワイド・ウチナーンチュ・ビジネス・アソシエーション)と、「学ぶ」という意味で「pedia」をつなげた造語。

 佐久田社長は「アプリを通して人をつなげ、ウチナーンチュのストーリー(物語)を伝えたい」と語る。

世界のウチナーンチュの歴史年表アプリ「WUBpedia(ワブペディア)」

 海を渡ったウチナーンチュは、古里のためにお金や豚を送って沖縄経済を支えた。今後も改良を進め、世界のウチナーンチュをつなぐアプリを追求する。「若い人たちが移民(の歴史)を知らないこともある」と指摘する佐久田社長は「過去があるから、次の世代も頑張れる。世界でどんな活動をしているのか、共有できるアプリにしたい」と強調した。