キビ生産16%減 78万トン、干ばつ影響 17~18年期


この記事を書いた人 大森 茂夫

 2017~18年期の県内のサトウキビ生産量が約78万2千トンの見通しになったことが2日までに分かった。台風被害や7~8月の生育期に雨が降らず、干ばつで成長が伸び悩んだことが影響し、17年ぶりに90万トンを超えた前期(約93万トン)と比べて16%減少するが、平年並みを見込む。内訳は分蜜糖は前期比18%減の約71万2千トン、含蜜糖は約7万トンでほぼ横ばいだった。日本分蜜糖工業会(分工会)と県黒砂糖工業会(黒工会)が11月1日時点の見込み量をまとめた。

 分蜜糖の工場では、石垣島製糖とJAおきなわ伊是名を除く7工場で生産量が減少した。干ばつや台風が影響した大東糖業(南大東村)が前期比約39%減、北大東製糖が同約27%減少した。分工会の池間智政事務局次長は「昨年の豊作イメージが強烈だっただけに残念だが、平年作だろう」と話し「栽培面積を減らさず、収穫後の株出し管理など来期に向けた対策が必要だ」とした。

 含蜜糖は前期とほぼ横ばいの生産量だった。黒工会の宇良勇業務課長は「八重山方面は台風被害がなく、全体的には2年続けて豊作」と語った。8工場のうち西表糖業やJAおきなわ小浜などで生産量が増えた。宇良課長は「生産面積の確保が常々の課題。株出しが増えて、面積をカバーしている」と話した。