沖縄論、多角的に サイト「オキロン」開設 研究者、新聞記者ら執筆


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 【東京】米軍基地への認識を巡り、本土で沖縄を考える「拠点」を目指すサイト「オキロン」がこのほど開設された。沖縄で起きている現実を踏まえ、各分野の執筆者が沖縄と本土の関係改善に寄与することを目的に、多角的な視点で継続的に情報を発信する。

 サイト名の「オキロン」は「沖縄」を「論じる」という意味が込められている。沖縄に関係するテーマについて、ルポやエッセー、書評、インタビューなど自由なスタイルで随時掲載する。開設者はインターネット上にアーカイブ形式で記事を保存・蓄積していくことで「沖縄をよく知らない若い世代や、研究者として沖縄をより深く知りたいと考えている人たちにも役立つ質の高い情報の提供に努める」とする。その上で「多様な価値観を育み、分断を克服する役割を担いたい」と強調している。

 サイトの開設者は本土の言論について、辺野古新基地建設を拒む沖縄の民意に寄り添う側と、敵視する側の両極に本土の言論が分かれる傾向にあると指摘する。一方で「辺野古」を含む基地問題は「沖縄の問題」としか捉えられない層が多数で「沖縄ヘイト」がまん延していることへの危機感もあるという。サイトは、こうした傾向に歯止めをかける試みの一つと位置付けている。

 サイトの主な執筆者は、松原耕二(TBSキャスター)、宮城大蔵(上智大教授)、渡辺豪(ジャーナリスト)の各氏。加えて鈴木英生(毎日新聞記者)、平良好利(獨協大学特任助手)、野添文彬(沖縄国際大学准教授)、比嘉盛友(八重山毎日新聞記者)、屋良健一郎(名桜大学准教授)の各氏も執筆する。このメンバーが随時執筆を担当し、時宜に応じたテーマや企画を議論、掲載内容を検討する。

 サイトのホームページアドレスはhttps://okiron.net/

 (新垣毅)