翁長知事、再選出馬に触れず 辺野古埋め立ての撤回は任期中に


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報道各社の合同インタビューに応じる翁長雄志沖縄県知事=21日、県庁

 沖縄県の翁長雄志知事は21日、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に伴う新基地建設に関し、辺野古沿岸部の埋め立て承認の撤回を来年12月までの任期中に判断するかどうかについて「そういうのを含めて十二分にあり得る」と述べ、任期中の決断を示唆した。名護市長選挙では現職を全面支援する意向を示した。自身の2期目には言及しなかった。2018年の年始向けの報道各社の合同インタビューに答えた。

 辺野古埋め立て承認撤回について「明日かもしれないし、3カ月後かも6カ月後かもしれない。来年任期をまたぐかは基本的にはまだ考えていない。任期中にそれは考えるということになるだろう」と述べた。翁長知事は3月の県民大会に出席した際「撤回を力強く、必ずやる」と述べたが、時期は明示していない。

 辺野古新基地建設の是非などについて争われる来年2月の名護市長選挙について「名護はどうしても勝たないといけない。全力投球で支援していきたい」と現職の稲嶺進名護市長を全面支援する意向を強調した。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡る1997年12月の名護市民投票から20年を迎えたことには「市民投票そのものは大変意義があった」と評価した。その上でその後の選挙結果にも受け継がれているとの認識を示した。

 一方でその後の選挙などでも繰り返し示される「辺野古ノー」について「民意があれだけ沖縄県で表れても、一顧だにしない。よくぞそこまで無視ができるなというくらい。大きな力に、住民投票もどういう形で生きてくるかも県民が考えていくことではないか」と述べた。