モバイルプリンス
パワハラ、セクハラを知っているかな? それぞれパワーハラスメント、セクシュアルハラスメントの略で、日本語にするとパワハラが「権力を使った嫌がらせ」、セクハラが「性的な嫌がらせ」という意味になるよ。
パワハラは会社で一緒に働いている人や取引先で気を使う相手など、影響力の強い人が弱い人に対して行う嫌がらせだ。「自分の言うことを聞かないと会社にいられなくするぞ」「仕事をあげない」ということを示して、いじめる。
セクハラも、立場の強い人などが、体を触ったり、いやらしい言葉を使ったりして相手を傷つけるものだ。
ひどい話です。
モバイルプリンス
パワハラやセクハラは、被害を受けても言い出しにくいのも問題なんだよ。
「あとから仕返しをされるかも」「私が悪いと言われるかも」と被害者が考えて、黙る。
こうしてパワハラやセクハラをする人はずっとし続けるんだ。
確かに言い出しにくいことですよね。
モバイルプリンス
しかし、今年の秋からアメリカなどで勇気を出してパワハラやセクハラの被害を告白する運動が広がっているんだ。
「#MeToo(私も被害に遭った)」ってね。日本でも勇気を出して被害を訴える人が出てきたんだ。
そうなんですね。
モバイルプリンス
でもね、勇気を持って告白したのにネットでは「誘われて拒否しなかったお前も悪いだろ」とか「お前もそうやって仕事を取ってたんだろ!」などと、被害者を攻める言葉を投げる人たちも出てくるんだ。
モバイルプリンス
それは傷ついた人をさらに傷つける行為で、パワハラやセクハラをした人と同じになるので、決してしてはいけない。
そして、告白した人が非難されると、「私が告白しても同じように攻撃されるのかな」と次の人が言い出しにくくなり、被害が拡大する。二重によくない。
被害者は、ただでさえつらい思いをしているんですもんね。
モバイルプリンス
そして「パワハラやセクハラをしたと訴えられた加害者にはどんな言葉を投げつけてもいい」と思っている人も注意が必要だ。
確かにひどいことをした人に怒りたくなるのも分かるけど、強い言葉を投げつけると今度はその加害者が「ネット私刑」の被害者になる。
「私刑」というのは警察や裁判所が判断して刑を決めるのではなく、人々が自分の正義感で勝手に刑を決めること。
パワハラやセクハラのニュースを見た人が行動を間違えると「被害者への非難」にもなるし「加害者への私刑」にもなる。
冷静な対応で、自分がそのどちらにもならずに、これからのパワハラやセクハラを防がないといけないね。
【プロフィル】
モバイルプリンス / 島袋コウ 沖縄を中心に、ライター・講師・ラジオパーソナリティーとして活動中。特定メーカーにとらわれることなく、スマートフォンやデジタルガジェットを愛用する。親しみやすいキャラクターと分かりやすい説明で、幅広い世代へと情報を伝える。