島豆腐、基準を明確化 ブランド化へロゴ作成 「沖縄県内製造」や「食塩入り」  県豆腐油揚商工組合


この記事を書いた人 大森 茂夫
島どうふ認定マークを発表する県豆腐油揚商工組合の(左から)瑞慶覧宏至青年部長、平良恵美子事務局長、久高将勝理事長、崎間武治副理事長=9日、県庁

 沖縄県内の豆腐製造業者68社でつくる県豆腐油揚商工組合(久高将勝理事長)は、県内で製造され食塩が入っていることなど、一定の基準を満たした商品に認定ロゴマークを貼り付けて販売する取り組みを始めた。沖縄料理の広まりに伴って県外でも島豆腐のニーズが高まる一方、県外で「島豆腐」を製造する動きもあり、県内製造であることを強調してブランド化につなげる狙いだ。

 組合が特許庁に出願していた商標登録が2017年11月に認められた。9日、県庁で記者会見し詳細を発表した。

 認定対象は島豆腐、ゆし豆腐、揚げ豆腐、ジーマミー豆腐の4種類。組合加盟社が(1)県内で製造(2)食塩が入る(3)製造工程で組合が定める衛生管理記録を取っている―などの基準を満たした商品のパッケージにロゴを貼ることを認める。

 組合によると県外で沖縄料理の普及が進んでいることに伴いチャンプルーにしても形が崩れにくい島豆腐の需要が高まり、輸送コストを下げるため一部では県外で製造する動きが出ている。一方、県内ではニーズの変化から日本風の豆腐をつくる業者もいて「島豆腐」の指すものが消費者に伝わりづらい実態もある。崎間武治副理事長は「県内業者が危機感を持った」と策定のきっかけを語った。

 今後は県内外の販売店に商標の周知を図り、県外産との差別化や県産島豆腐のブランド化につなげていく。島豆腐製造は家族経営など零細事業所が多く、後継者不足への対応など課題も多いが、久高理事長は「製造業者に自分たちの製品に自信を持ってもらい、地場産業の育成につなげたい」と意気込んだ。

 登録を記念した料理講習会が20日午前11時から、那覇市西の沖縄ガスショールーム「ゆーくる」で行われる。受講無料。問い合わせは県豆腐油揚商工組合(電話)098(834)3403。