読谷、ニンジン拠点産地認定 米軍返還地が生産拠点に


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
沖縄県読谷村のニンジン拠点産地の認定を喜ぶ石嶺伝実村長(前列右から3人目)ら関係者=20日、読谷村地域振興センター

 沖縄県読谷村がニンジンの拠点産地に認定され、20日に同村地域振興センターで認定証交付式があった。読谷村は小菊、紅芋に続く3品目目の認定となる。県、村、JAおきなわと生産者が一体となって生産強化に取り組んだ。植え付けから収穫まで一貫した機械化を推進し、読谷補助飛行場の跡地を中心に農業生産が広がっている。

 読谷村のニンジンは、過去に米軍施設の黙認耕作地で栽培されていたこともあった。2006年に同飛行場が全面返還された後は、土地改良事業や専用の栽培マニュアルを作るなど営農環境が整えられてきた。

 11~12年に138トンだった出荷量は、16~17年は約2・3倍の314トンに増えた。22年までに700トンの生産を目標に掲げる。石嶺伝実村長は「大規模な農業区画を利用し、ニンジンの露地栽培を確立していく」と一層の農業振興に意気込んだ。

 生産者でJAおきなわ読谷支店蔬菜(そさい)園芸部の上村政義部会長は「読谷のニンジンが鳳(おおとり)のように発展するよう努力する」と決意を新たにした。同村座喜味でニンジンを生産する比嘉正俊さんは「紅芋とニンジンの輪作で、相乗効果になる。もうかれば若い担い手も増える」と話した。