母子世帯の母親雇用 来年度、琉球大学


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母子世帯の母親を雇用する方針などを説明する琉球大学の(左から)福治友英副学長、大城肇学長、花城梨枝子副学長=2月28日、西原町の琉球大学

 琉球大学は28日、来年度から母子世帯の母親をフルタイムの非常勤職員として、2人程度雇用することを発表した。

 母子世帯の支援が目的で、給与などは、同大が設立した「結転生(ゆいまーる)基金」で寄付を募り支払う。

 非常勤職員は、5年間の有期雇用で、就学年齢の子どもを持つ母子世帯の母親が対象。年齢制限はない。賞与なども支給され、年収は30歳の人で280万~300万円程度になる。勤務成績が優秀な場合は、正規職員への登用も図る。

 同大では医療関係の資格取得につながるよう、同大付属病院で、医療支援スタッフとしての勤務を想定している。県母子寡婦福祉連合会の推薦を受けた人を、面接などで選考して採用者を決める。

 28日に西原町の同大で開かれた会見で、大城肇学長は「(母子世帯の低所得は)構造的な問題だと思っている。取り組みが継続できるよう、大学の事業として位置付けていきたい」と述べた。

 「結転生基金」への寄付は振り込みや、同大ホームページなどで受け付けている。問い合わせは同大基金室(電話)098(895)9013。