沖縄で横行する「頼み買い」とは 未成年者の飲酒・喫煙がなくならない理由


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 酒やたばこを入手している沖縄県内の未成年者の多くは、コンビニやスーパーの出入り口で待機し、店に入る大人に購入を頼んでいる。この手法は「頼み買い」と呼ばれるという。店舗が未成年者に酒やたばこを販売することは禁じられているが、県内では大人の客を介することで、未成年者が容易に入手している実態がある。

 本島中部に住む少年(14)によると、酒やたばこの入手方法は、主に「家から持ち出す」「盗む」「頼み買い」の3種類という。少年は「酒やたばこが常に家にあるとは限らない。盗むと貧乏と思われ、仲間内でも嫌われてしまうかもしれないから、頼み買いを利用することが多い」と話した。

 近年流行している電子たばこを所持している本島北部の少年(15)は「友達のいとこが成人しているので、その人に売ってもらった」と話した。

 別の少年(15)は「2、3人に声を掛ければ1人は応じてくれる。『頼み買い』は結構簡単だ」と証言した。頼み買いを発展させ、コンビニなどの駐車場で車を止めている人に声を掛け、ヒッチハイクすることもあるという。

 たばこ自動販売機の成人識別カード「タスポ」を所持している未成年者も多い。タスポはネット掲示板などを通じ5千円前後で取引されているという。