沖縄県内医療ケア児187人 対応保育所4市町のみ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 日常的に医療的なケアが必要な18歳未満の子どもが沖縄県内に187人いることが県の調べで分かった。県が昨年12月、県内41市町村を調査した。

 一方「医療的ケア児」を受け入れている県内の公立・認可保育所は、2017年度は4市町5施設で、利用者は5人にとどまる。医療技術の進歩で医療的ケア児は増えているが、受け入れ態勢は十分に整っていないのが現状だ。

 県議会文教厚生委員会で金城泰邦氏(公明)、西銘純恵氏(共産)の質問に19日、県の担当課長が答えた。

 医療的ケア児は、たんの吸引、人工呼吸器の装着など日常的に医療的なケアが必要な子ども。17年度に受け入れている保育所は、豊見城市、うるま市、八重瀬町、金武町の4市町の5施設だった。保育所に看護師が派遣されている。

 18年度は園児の卒園により、3市町3施設で受け入れが予定されている。

 調査は、各自治体がそれぞれ障害福祉サービスの利用状況や保健所などで確認し県に報告した。市町村によって把握の仕方が異なっていることなどから、県の担当者は「実際の人数はもっと多いのではないか」と指摘している。