はしか、2人増え33人 沖縄県、県教委と情報共有も


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 沖縄県地域保健課は8日、新たに2人の麻疹(はしか)感染を確認したと発表した。県内で4年ぶりのはしか患者が3月下旬に確認されて以降、患者は計33人となった。新たに確認されたのは、いずれも宜野湾市に住む3歳の女児と小学生の男児で、行動歴や予防接種歴などを調査中だ。県によると、3月下旬以降、はしかの可能性がある84人を検査した。7日に12人を検査し、このうち2人がはしかであることが確認された。

 さらに県は8日、3人の患者の行動歴の新たな情報を発表した。5日の検査で感染が確認された那覇市の50代女性は、3月27日夕に浦添市経塚、同29日午後は那覇市役所を訪れていた。

 4月5日の検査で感染が確認された那覇市の40代女性は3月17日、台湾から訪れた30代男性患者と接触し、同30日午後は宜野湾市大山を訪れ、同31日に発熱が出た。4月6日の検査で感染が確認された那覇市の40代女性は、1日には那覇市の国際通りを訪れていたことが分かった。

 はしかと風しんの混合ワクチンの定期予防接種は、1歳以上2歳未満の「1期」と小学校入学前1年間の「2期」の計2回受けることが定められている。2016年度の県内の接種率は1期が95・20%(全国97・20%)、2期は89・80%(全国93・10%)といずれも全国平均を下回っている。県は1期、2期ともに接種率95%を目標に掲げており、特に2期の接種率が課題となっている。

 県地域保健課は定期予防接種を受けるよう呼び掛け「感染する可能性がある人を減らし、麻疹が広がっていく進路を減らしていきたい」と述べ、県教育委員会とも情報共有し感染拡大防止に取り組む考えを示した。