泡盛全46酒造所集結 島酒フェスタ15日まで


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 泡盛の消費拡大を目指して「第1回島酒フェスタ」(共催・県酒造組合、那覇市、県)が14日、那覇市の沖縄セルラーパーク那覇で開幕した。貴重な泡盛も試飲できる機会とあって、約5300人の泡盛ファンが訪れて奥深い味わいを楽しんだ。15日も午前11時から午後6時まで開かれる。

銘柄当てトーナメントで泡盛をテイスティングする来場者=14日、那覇市の沖縄セルラーパーク那覇

 オープニングセレモニーでは、琉球泡盛海外輸出プロジェクト会議会長の小泉武夫東京農業大名誉教授が「古酒は最高のウイスキーやブランデーにも負けない酒だ」と絶賛し、プロジェクト始動を宣言した。宮腰光寛首相補佐官が乾杯の音頭を取った。

 会場では県内全酒造所46蔵の泡盛の試飲が可能で、各蔵のブースはにぎわいを見せた。妻の真紀子さん(38)と共に浴衣で訪れ、池原酒造所(石垣市)の「白百合」古酒を楽しんだ稲嶺士郎さん(41)は「癖のある酒なので、古酒になるととてもミルキーな味わいになってうまい。貴重な古酒を試飲できる機会はなかなかないので楽しみたい」と笑顔を見せた。

県内の酒造所が集まり、泡盛に舌鼓を打つ来場者

 波照間酒造所(竹富町)のブースでは、希少な「泡波」が販売され、午前分として用意した70本は開始5分で売り切れた。波照間拡さんは「初めて那覇まで売りに来たけれど、予想以上の反応だった」と顔をほころばせた。和食に合わせて社長自らブレンドした「古酒忠孝プラチナ・プレミアム」などを試飲しながら場面や食べ物に合わせた楽しみ方を提案した忠孝酒造の大城勤社長は「王道の古酒やバーに合わせた酒、和食に合わせた酒を伝えることで、泡盛の楽しみ方を広げることにもつながる」と語った。

 泡盛の銘柄当てトーナメントには約20人が参加した。6品目全てを当てて優勝した木場愛さん(29)=那覇市=は「まさか優勝するとは思っていなかった。初のチャンピオンになれてうれしい。泡盛を飲んで、魅力を伝え続けたい」と語った。

 県酒造組合の玉那覇美佐子会長は「泡盛には海外に発信できる品質がある。泡盛の消費量は減少傾向にあるので、今回のイベントを起爆剤として盛り上げていきたい」と話した。