沖縄県知事選 自民、宜野湾市長の佐喜真氏を擁立 13日要請、受諾見通し


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佐喜真淳宜野湾市長

 11月18日投開票の県知事選で、自民党県連などでつくる候補者選考委員会(国場幸一委員長)は5日、那覇市のANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューで会合を開き、宜野湾市長の佐喜真淳氏(53)の知事選擁立を全会一致で決めた。13日に立候補を要請する。佐喜真氏は後継指名などの環境が整えば受諾する見通し。佐喜真氏は5日、宜野湾市で記者団に「選考委の決定は重く受け止めたい。後援会や与党市議団と相談し、可能な限り早めに日程を進めたい」と前向きな姿勢を示した。 

 委員会後に会見した国場委員長は佐喜真氏について「政治家としての実績や知名度が高い。県民を不毛な対立から協調に導き、強いリーダーシップで県政運営ができる」と決定理由を説明した。2016年の宜野湾市長選の枠組みを挙げ「佐喜真市長ならば公明、維新の推薦をもらえる」とも強調した。

 国場氏は「県民の関心が一番高い普天間・辺野古問題に関して、普天間基地の早期返還がまず大事で、それに向けて前線で活躍している」と評した。一方、普天間問題に関して知事選でどのような政策を掲げるかについて、照屋守之自民県連副会長は「基地、経済振興、医療などさまざまなことを決定する中で政策は作る」と述べるにとどめた。

 元沖縄観光コンベンションビューロー会長でシンバホールディングス会長の安里繁信氏(48)が既に出馬を表明していることについて、照屋氏は「県民のリーダーを決め、一本化することが委員会の目的だ。理解してもらえると思う」と保守分裂の見方を否定した。

 知事選を巡り県政与党は現職の翁長雄志知事(67)の2期目擁立の方針を固めている。翁長氏は膵臓(すいぞう)がん摘出後の回復治療を続けており、2期目に出馬するかどうかが焦点となっている。