諸見里、徳嶺さん受賞 第30回琉球新報児童文学賞


この記事を書いた人 大森 茂夫
諸見里杉子さん
徳嶺正治さん

 第30回琉球新報児童文学賞の最終選考会がこのほど沖縄県那覇市内で開かれ、短編児童小説部門で諸見里杉子さん(47)=那覇市、ナレーター、朗読者=の「ウチナーグチしりとりバトル」が選ばれた。創作昔ばなし部門は徳嶺正治さん(75)=宮古島市=の「いのち花」が選ばれた。創作昔ばなし部門で受賞者が出るのは4年ぶり。

 佳作は短編児童小説部門で金城毅さん(59)=糸満市、公務員=の「お父さんからの手紙」。創作昔ばなし部門は林慈(本名・新垣明美)さん(68)=那覇市=の「ナメクジになったニオウ」が選ばれた。授賞式は8月15日午後6時、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開かれる。

 「ウチナーグチしりとりバトル」は学校行事の「ウチナーグチしりとりバトル」に挑む小学生コンビの友情と成長が描かれている。選考会では「文章のテンポが良く、筆力がある」「逃げのない作品」などの意見があった。

 「いのち花」は重病の母親を救うため、満月の夜にだけ咲き、どんな病気も治すと言われる「いのち花」を取りに行く少年の冒険を描いた。選考会では「母を思う少年の勇気に感動した」などの意見があった。

 今回は短編児童小説30編、創作昔ばなし18編の応募があった。選考委員は齋木喜美子氏(関西学院大学教育学部教授)、武藤清吾氏(琉球大学教育学部教授)、新垣勤子氏(児童文学作家、琉球新報児童文学賞短編児童小説賞部門・創作昔ばなし部門受賞者)。

 諸見里さん、徳嶺さんの受賞作は8月上旬に本紙に掲載される。