〈追悼 翁長知事〉福井沖縄相、助静氏の歌で 岩の上の松のように高い人


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 福井照沖縄担当相は10日の会見で、8日に死去した翁長雄志知事の父・助静氏が詠んだ歌を引用し「知事は岩の上の松のように高い人だった」と翁長知事の印象を語った。

 歌は「わびしげに見ゆれど/孤(ひと)つの高さを示し/岩を圧(おさ)へて/ひともと小松」。小さな松は孤独で寂しく見えても一つの高さを示している―と紹介。翁長知事が今年の新年会で知事公舎に集まった記者らに披露したものといい、福井氏はこれを報じた新聞記事を切り取っていたという。

 福井氏は「翁長氏の心情がよく分かる。東京に陳情に来られる日をお待ちし、知事に(歌を読んだことを)申し上げようと思っていた。その機会がついになかったのが残念だ」と語った。

 歌を「政治家同士の、人間同士の、男同士の、リーダー同士の話し合いのきっかけにしてほしい」と自民党の二階俊博幹事長にも紹介。二階氏は「目尻が少し潤んでいた」という。

 また翁長氏の功績として「基地負担を沖縄に押し付けているという、その認識を全国の国民に広めた。その思いは十分伝わっているのではないか」と語った。