命の危険 今なお 体験者ら、恐怖振り返る 沖縄国際大学でトークライブ


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米軍機による事故の危険性に常にさらされ続ける沖縄の状況について、体験者や関係者らが語ったトークライブ=12日、宜野湾市の沖縄国際大

 【宜野湾】1959年の宮森小への米軍ジェット機墜落事故の関係者と米軍ヘリの部品が昨年落下した沖縄県宜野湾市の緑ヶ丘保育園の保護者らが語り合うトークライブが12日、同市の沖縄国際大で開かれた。

 宮森小の事故を描いた映画「ひまわり」の上映も行われた。登壇者は沖国大へのヘリ墜落も念頭に、沖縄の空の状況に変化はないことや、いまも命の危険にさらされ続けていることになど次々と言及した。

 緑ヶ丘保育園の保護者の与那城千恵美さんは、子どもを守るために声を上げる必要があると強調し、「沖縄はどこでも米軍機が飛んでいて当事者になる可能性がある。何か起こってからでは遅い。話しやすいようにゆんたく会などの活動も行っている」と述べた。

 緑ヶ丘保育園の保護者らでつくる「チーム緑ヶ丘1207」の宮城智子会長は、園への誹謗(ひぼう)中傷があった一方で、多くの支援や連帯の気持ちが寄せられていると説明した。「無関心さをなくし、みんなで考えていく取り組みが市全体、県全体に広がっていけばいいと思う」と述べ、親たちの活動がさらに広がることを願った。

 NPO法人石川・宮森630会の久高政治会長は事故の実相を伝えるために証言集めなどに奔走している活動を説明し「事件事故のありようを伝えるだけでなく、どうしたらなくせるのかを伝えることも考えていく必要がある」と語った。