8日に亡くなった翁長雄志知事の葬儀が13日午後2時、那覇市松山1の9の1の大典寺で始まった。午後3時からは一般焼香の告別式が営まれる。
喪主は妻の樹子(みきこ)さん。現職知事が在任中に死去するのは初めて。沖縄の政治指導者として最後まで職責を全うした翁長知事に別れを告げようと、大典寺周辺には葬儀前から多くの参列者の列ができている。
弔辞を読んだ元知事の稲嶺恵一氏は翁長知事に語り掛けるように「あなたの平和を希求する沖縄の心は次の世代にも、しっかりと引き継がれていくことでしょう」と悼んだ。
遺族を代表して長男の雄一郎さんが参列者に謝辞を述べた。
翁長知事は歴代知事の中でも高い県民支持率を背景に、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を推し進める日米両政府と対峙し、沖縄の過重な基地負担の軽減を訴えていた。
突然の訃報に驚きと悲しみが広がっており、沖縄だけでなく国内外からも死を悼むメッセージが寄せられている。
翁長氏は8日午後6時43分、膵臓がんのため入院先の浦添総合病院で死去した。
翁長知事は今年に入り、辺野古新基地建設阻止を訴える訪米行動や、天皇、皇后両陛下の沖縄訪問時の同行など重要な公務が続いていた中で、体重の減少など体調面の不調が見られていた。
4月に受診した人間ドックで再検査が指示され、精密検査の結果、膵臓がんが見つかった。手術後、5月15日に退院し、治療を続けながら週1回程度の公務をこなしてきた。
だが、7月30日に再入院。今月7日から体調が急速悪化し、8日に家族に見守られながら息を引き取った。【琉球新報電子版】