安室さんの姿に刺激 もう一度、歌と踊り挑戦したい スクール同世代、グループ結成


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ユキナリさん(左奥)のDJで、安室奈美恵さんの曲に合わせパフォーマンスを披露する赤嶺律子さん(前列左)らドリーム39のメンバー=8月30日、那覇市牧志のクラウド・ナイン・オキナワ

 「もう一度、大好きな歌と踊りに挑戦したい」―。スターを目指し、安室奈美恵さんと沖縄アクターズスクールで共に汗を流したRiko(赤嶺律子)さん(41)は一度は芸能界の道を断念したが、アジアを股に掛けて活躍する安室さんの輝く姿を見て、県内各地でパフォーマンスを披露するなど夢に再挑戦している。シングルマザーとして子育てと仕事に奮闘中だが、2016年に一念発起。アクターズスクール時代の友人らと歌って踊る5人組グループを結成した。

 メンバーは全員が1977~78年生まれで、安室さんとは同世代。2016年、39歳で活動を始めたことと、全ての人への感謝の気持ちを込めグループ名を「Dream 39」(ドリーム・サンキュー)にした。メンバー全員が子育てに仕事にと忙しい日々を送る中、自分たちで営業をかけ毎月1、2回のペースでイベントに出演し、80~90年代の邦楽ヒット曲などに合わせ歌って踊る。

 かつての同志、安室さんの引退を目前に控え、RikoさんはメンバーのDancer Nao(佐野奈緒子)さん、Shige(普天間しげ美)さんと3人で8月30日、元「DA PUMP」のユキナリさん(39)が経営する那覇市牧志のクラブで特別公演を行い、安室さんの楽曲に合わせパフォーマンスを披露した。「41歳、全力で歌い踊ったら、安室ちゃんのすごさが改めて分かった」。公演後、額に汗を浮かべたRikoさんは、満面の笑みで語る。

 安室さんは当時からダンスがうまく、才能にあふれていたという。普段はおとなしく控えめな性格だったが、レッスンが始まるとまるで別人のように目が輝き、生き生きと歌い、踊り出していたことを昨日のことのように鮮明に覚えている。Rikoさんは「潔い引退は彼女らしい。今後は憧れの安室ちゃんに少しでも近づけるよう歌と踊りを磨きたい」と語った。

 ドリーム39のDJを務めたユキナリさんは安室さんについて、誰よりもストイックで練習熱心だが、頑張る姿を人には見せなかったと振り返る。「同じ表現者として、持っているオーラが違っていた。引退後も自分の信じる道を真っすぐに生きてほしい」とエールを送った。
 (当銘千絵)