北農高の牛、最高認定 県内農高初 「愛情込め育てた」


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育てた牛が最高級各付に認定された北部農林高校熱帯農業科畜産コースの生徒ら=14日午前、名護市名護の北部農林高校校外農場

 【名護】北部農林高校畜産コースの生徒たちの育てた黒毛和牛が14日までに、牛肉の等級を示す牛枝肉格付けで最高級の「A5」に認定された。県内農業高校で初めての快挙。生徒らは「大事に育ててきた牛なので、本当にうれしい」と満面の笑顔で語った。

 格付けの正式名称は「A5・BMS№12」。BMSは肉にどれだけサシ(霜降り)が入っているかを示めしており、12が最高値となっている。生徒たちはすべての肥育農家が目指すA5ランクの中でも最高の評価を手にした。飲食店などで提供される際には、ステーキ150グラムで4千円近くになるという。

 北部農林高畜産コースでは2、3年生26人が黒毛和牛の繁殖から肥育まで取り組む。今回出荷した和牛は約3年かけて育ててきた。

 毎日のブラッシングを通して毛づやや体の張りを確認して体調を読み取り飼料も計算する。夏休みや冬休み期間中も当番制を組んで世話をするなど、休むことなく愛情を込めてきた。

 畜産コース3年生の知念聖(しょう)さんは「良い牛に育てた自信はあった。最高の評価をもらえてうれしい」と話した。知念さんは和牛肥育が盛んな伊江島出身で地元で肥育農家になることを目標にしている。「経験を生かして、もっといい牛を育てたい」と意気込んだ。

見事なサシが入った北部農林高校生が育てた和牛(北部農林高校提供)