ロボットが文字入力 那覇市が来月から実験 効率化で職員負担軽減へ


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努

 業務の効率化と職員の業務負担軽減を目的に、ロボットによる業務自動化(ロボティック・プロセス・オートメーション、RPA)の導入に向けた民間事業者との共同実証実験を那覇市が10月から開始する。2019年2月までの実験結果を基に本格的な導入を検討する。導入が決まれば、行政事務へのRPA活用は沖縄県内の市町村で初となる。

 RPAは、文字入力作業など定型化されて膨大な量の業務をロボットに代行させるシステム。ロボットが業務を自動的に代行することで業務の効率化や職員の負担軽減が期待されており、全国の自治体でも導入が始まっている。

 那覇市では情報通信技術(ICT)を活用したシステムの導入で業務の効率化を進めている。一方、紙での業務がまだまだ多く、膨大なデータを職員が手作業で入力することもあるという。今回の実証実験では、職員の負担軽減につながる業務の見極めと導入効果の検証を行う。

 実証実験は日本電気(NEC)と興洋電子、アイティフォーの3社と那覇市が共同で実施する。市民税課や国民健康保険課などの業務が対象となる。申告書など紙に記録された情報を自動テキスト化技術(OCR)でデータ化してRPAが自動入力する業務のほか、RPAで複数のシステムを一括して表示したり入力したりする業務を行う。業者との共同実験により無償で実施する。

 城間幹子市長は「今後もICTを活用した業務改善で市民の利便性向上と新たなサービスの創出に努めたい」と話した。