与那原町議、学校指導巡り 「国旗・国歌 不要なら国民やめて」


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 【与那原】与那原町議会9月定例会の一般質問で27日、山口修議員が質疑の中で、学校での日の丸掲揚と君が代斉唱の指導について言及し、「(国旗・国歌は)要らないよと言うんだったら、国民やめたらいいじゃないですか」と発言した。議会終了後、取材に対し「議員として不適切な発言だった」と発言を訂正した。

 山口氏は一般質問の中で、16日に与那原東小学校で開かれた運動会で日の丸が掲揚されなかった理由を質問。町が学校側に確認したところ、掲揚作業を失念したことが原因だった。

 山口氏は町の回答を受けた後、「君が代の指導はされているのか」と追加質問。當山健教育長は「学校側と、どうなっているか確認しながら検討していきたい」と回答した。これに対し山口氏は「私は(国旗と国歌は)要らないよと言うんだったら、国民やめたらいいじゃないですか。そういう日本人は、少なくとも与那原町から出してはいかん」などと述べ、質問を終えた。

 琉球大学教育学部の山口剛史准教授は「町には多様な考えの人たちが暮らしている。住民の暮らしや生活について審議する立場の人が、個々人の思想信条の在り方に踏み込み排他的な発言をすることは、町民や学校教育行政へ圧力になる。議員個人の主義主張もあるだろうが、もっと慎重である必要がある」と話した。