管制トラブルで那覇空港の発着便に遅れ


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
航空管制システムのトラブルで離着陸便に遅れが生じ、出発便変更の案内モニターを見つめる利用客ら=10日午後7時5分、那覇市の那覇空港

 国土交通省によると10日午後5時23分ごろ、沖縄周辺空域の航空管制を担う「神戸航空交通管制部」(神戸市)のシステムに不具合が生じた。

 現在はバックアップシステムに切り替えて通常運用体制としているが、バックアップに切り替えた際に午後5時28分から43分までの間、管制空域へ新たな航空機の入域を制限したため、離発着する飛行機に遅れが出ている。影響範囲は確認中としている。

 国交省によると同システムは1日からの運用を開始予定だったが、確認事項が見つかったため改修に時間を要し、9日から運用を始めていた。

 那覇空港事務所によると、10日午後5時30分ごろから上空で飛行機の混雑のため、那覇空港を出発する飛行機の離陸を制限した。午後6時37分からは、那覇空港から北向けを5分に1機、南向けを10分に1機に出発の制限をしている。

 那覇市在住の会社員の男性(40)は10日午後6時15分の出発便で東京・羽田空港に向かう予定だった。1時間以上経過した午後7時20分現在も時間変更の情報の案内はなく、飛行機搭乗ゲート前の待合所で待機している。男性は「航空管制のトラブルという案内があった。空港内にどんどん人が増えてきている。多くの人がスマホを見ている」と状況を説明。「あす(11日)、東京の会社で商談がある。飛ばないことが分かれば予定を変更しなければいけないが、遅れても何とかきょう中に、東京に向かうことができればありがたい」と話した。【琉球新報電子版】