10月30日は「世界のウチナーンチュの日」。特別企画としてペルー、ブラジルと沖縄をインターネットでつないで子どもたちが交流する出前講座が同日、沖縄市のコザ小学校で行われた。海外の子どもたちと対話した児童たちは「沖縄の人が世界にいることが分かった」「身近な感じがした」と話し、交流の芽を育んだ。
「レッツスタディーウチナーネットワーク出前講座」と題して県、沖縄市が主催した。4、6年生を対象に行われた。
講座では「さどやん」こと佐渡山安博さんが沖縄移民の歴史や、終戦直後に海外県系人から多くの支援物資が寄せられたことなどを紙芝居で説明。児童の父親で、ペルー出身の県系人、屋比久カルロスさん、ブラジル出身のドス・サントス・エドアルド・クリマシオさんが母国について説明をした。
屋比久さんは空手に励んでいることにも触れて「沖縄とペルー、どちらの文化も誇りで、大切にしている」と語った。FC琉球でコーチを務めるドスさんは鮮やかなボールさばきを披露し、子どもたちは大きな歓声を上げた。
ブラジルとペルーの県人会には、時差のため夜間にもかかわらず、多くの子どもや若者が集まった。コザ小の児童が「お菓子は何が好き?」「学校には何を持っていくの?」などと質問すると、現地の子どもたちはカメラに向けてかばんを開き、中身を見せた。子どもたちは「同じだ」などと盛り上がっていた。質問した4年の岡田瑛伝君は「自分と同じで、案外普通だった」と話し、交流を喜んだ。
児童らはカメラの前で琉舞やエイサーも披露した。地謡を務めた6年の米須亜美さんは「地球の反対側でも三線を弾く人がいると分かってうれしい」と笑顔を見せた。