金城眞吉さんの魂継ぐ 教え子ら新ジム披露 具志堅さんら門出祝う 沖縄・那覇


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
「ウィンナージム」の看板を掲げ新生ジムのリングに立つ(後方列左から)具志堅用高さん、嘉陽宗嗣さん、羽地克博さん、田中恒成さん、(前列左から)畑中清詞さん、金城英樹さんら=17日、那覇市西のウィナーボクシングジム

 世界王者だった具志堅用高さんをはじめ沖縄県内ボクサーの育成に尽力し、昨年11月に急逝した金城眞吉さんの精神を引き継ぐ「ウィナージム」のお披露目パーティーが17日、那覇市西の同ジムで開かれた。具志堅さんやWBOフライ級王者の田中恒成さん、元世界王者の畑中清詞さんらが訪れた。一周忌の節目を迎え、具志堅さんは「ここ何十年も沖縄の高校生が日本一になっていない。アマの全国チャンピオンをつくってほしい」と新たな門出に期待した。ジムは年明けから本格始動する。

自宅を改装した「ウィンナージム」で選手と正面から向き合い、熱心に指導した金城眞吉さん(2004年3月)

 金城さんが私費を投じて那覇市首里石嶺町の自宅に併設した当時の「ウィンナーボクシング教室」の看板を横に、具志堅さんは「後輩たちには感謝でいっぱい。インターハイのチャンピオンもいるし、しっかり指導していける」と「新生」ウィナージムの成長に太鼓判を押した。

 真新しいリングでは金城さんの最後の「教え子」となった根間空志さん(11)=浦添市=が同じく興南高校の選手としては金城さんから最後の指導を受けた父の仁さん(39)と練習を披露した。続けて田中さんとも手合わせした空志さんは「世界チャンピオンしか目指していない」と力強く宣言した。

ジムの誕生を記念しリングに上がり、親子で練習を披露する父の根間仁さん(右)と空志さん

 金城さんが29年間続けた「ウィンナージム」が2014年に閉じた際、金城さんが「ジムをやれよ」と興南OBの羽地克博さん(54)に声を掛けたのが今回の開所のきっかけだ。金城さんの急逝で、ジムを見せてあげられなかったことを悔やんでいた羽地さんが奮起して、元日本王者で沖尚OBの嘉陽宗嗣さん(36)を誘い、金城さんの息子で興南OBの英樹さん(41)も加わった。

 現役引退後に福岡県で会社員をしていた嘉陽さんは、羽地さんの誘いを「(不安より)楽しみの方が大きかった」と振り返る。家族に納得してもらい、会社員を辞めて沖縄に戻った。「最初は強い選手をつくるより、あいさつや礼儀からしっかりスタートしたい」と恩師の教えを引き継ぐ。

 羽地さんや後輩の嘉陽さんが準備を進める中、「何もできない」ともやもやしていた英樹さん。仕事を辞めて輪に加わった。偶然にも、金城さんが長年勤めた西消防署の近くに立つビルにジムは入居する。英樹さんは「おやじの足元にも及ばないけど、教え子たちといっしょにやっていきたい」と決意を新たにした。