イリオモテヤマネコの交通事故死 過去最悪の8件目 沖縄・西表島


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
5日に発見されたイリオモテヤマネコの死骸(西表野生生物保護センター提供)

 【西表島=竹富】環境省那覇自然環境事務所は6日、竹富町西表島西部の県道215号で国の天然記念物イリオモテヤマネコの交通事故による死骸が発見されたと発表した。発見は5日。イリオモテヤマネコの交通事故は今年8件目で、過去最多だった2016年(7件)を上回り過去最多を更新した。西表野生生物保護センターは「個体数が減少していると考えられる中、直接的な減少原因になる事故発生は歯止めをかけなければならない」と危機感を示した。

 同センターはイリオモテヤマネコの事故が多発していることから、11月末に非常事態宣言を発令。対策として、関係機関・団体と連携し、目撃情報が多い地点を中心にアンダーパスの清掃や路肩の草刈りを12月中に実施する方針だという。同センターは「人慣れなど、事故につながる問題も含めて対策を強化したい」とした。5日に発見されたのは雄の幼獣で体長約65センチ、体重1540グラム。