「カープの強さ見て」 北別府元投手、ファンと交流 沖縄市PRへ番組撮影


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
広島カープのリーグ4連覇を願い、カープファンと乾杯する北別府学さん(中央)ら=12月25日、沖縄市の居酒屋「島ごはん」

 【沖縄】プロ野球広島カープの元投手で野球殿堂入りし、現在は野球解説者などで活躍する北別府学さんが12月25日、沖縄市の居酒屋「島ごはん」を訪れ、県内のカープファンたちと交流した。2月の市内でのキャンプインを控え、北別府さんは「ぜひ沖縄市民、県民、子どもたちに、カープがなぜここまで強くなったのか実際の目で見てもらいたい」と語った。

 市が現在実施している観光客の動向調査で、広島県民が沖縄市を観光に訪れる時期は、カープのキャンプ時期に当たる2月が最も多くなっている。

 これを受け市は、キャンプシーズン以外も広島県民や県外の観光客を取り込もうと、広島県のテレビ局「広島ホームテレビ」の放送枠を購入し、市を訪れる広島県民に市内の観光名所や歩き方などを紹介する番組を企画した。

 番組は、北別府さんらが市内の人気飲食店や観光名所を歩いて紹介する内容で、1月14日午後4時45分から同局で放送予定だ。放送後には、実際に北別府さんが紹介したスポットを巡る2泊3日のツアーも計画している。

 北別府さんらが島ごはんに到着すると、カープのユニホームを着用して待ちわびていたファンたちも「写真撮っていいかな」「本物だ」と喜びを隠しきれない様子。持参した北別府さんのプロ野球カードや冊子、ユニホームにサインをもらっていた。

 北別府さんは取材に「本物の野球選手を見る機会もなかなかないと思うので、ぜひお子さんを連れて球場に来てもらいたい」と市民や県民、県内のカープファンにメッセージを送った。

 半世紀にわたる大のカープファンという高島義彦さん(69)は、現役選手時代の北別府さんと交流した写真や当時のサインなどを持参し、カープ愛を披露した。高島さんは、当時のアルバムをめくりながら「最多勝、沢村賞も受賞していて、セ・パ両リーグ含めて最強の投手だった」と北別府さんの偉大さを熱弁した。

 一方、現役時代を知らないカープファンからのまなざしも熱い。島ごはんの店長、西崎大地さん(38)は「現役時代はほとんど知らないが『精密機械』と呼ばれるほどのコントロール力だった。本物に会えて本当にうれしい」と興奮気味で、北別府さんのサインを強く握りしめた。

※注:高島さんの「高」は旧字体