辺野古岩礁破砕、県が上告取り下げへ 玉城知事、首相に新基地中止求める


この記事を書いた人 志良堂 仁
辺野古新基地建設中止を求め、安倍晋三首相(右)と4回目の会談に臨む玉城デニー知事=19日午前、首相官邸

 【東京】玉城デニー知事は19日午前、官邸で安倍晋三首相と会談した。会談後、記者団の取材に対し、玉城知事は名護市辺野古の新基地建設に関連して岩礁破砕許可を巡る上告を取り下げるよう副知事に指示したことを明らかにした。その上で、工事を中断し県と国が話し合う場を設けることや、25日にも予定されている新たな区域への土砂投入を行わないよう安倍首相に求めた。安倍首相から要望について具体的な回答はなく、辺野古移設についてこれまで「さまざまな(米側との)協議や確認を踏まえている」と話したといい、移設に理解を求めた。

 これに先立ち、岩屋毅防衛相は19日午前の会見で、辺野古移設などを条件に米軍普天間飛行場の返還期日を「2022年度以降」とした日米合意を見直すことには否定的な見方を示した。岩屋氏は16日に那覇市であった新基地建設に反対する県民大会に触れ「辺野古移設について厳しい声があったことはわれわれも承知しているが、しかし辺野古への移設なかりせば普天間基地は固定化する」と述べた。【琉球新報電子版】