くらし
ドクターのゆんたくひんたく

〈1〉飛行機の降下時に耳が痛くなる「航空性中耳炎」 降下時は耳抜きを

 飛行機に乗って、特に降下時に耳が痛くなった経験はありませんか? これは中耳と機内気圧との急激な圧差によって引き起こされ、「航空性中耳炎」と呼ばれています。

 耳と鼻は耳管(じかん)という細長い管でつながっており、鼓膜の奥の中耳と外気との圧調節が行われます。あくびや唾の飲み込みで耳管が開き、中耳と外気の圧力が同じになり、耳の詰まった感じが消えて聞こえも良くなります。

 風邪症状や蓄膿(ちくのう)症などで耳管が狭い状態(耳管狭窄(きょうさく))で飛行機に乗ると、圧調節がうまくいかず航空性中耳炎になりやすくなります。症状としては耳の詰まった感じで始まり、その後に耳痛、難聴、耳鳴り、頭痛が出現します。めまいが生じることもあります。

 搭乗前の注意としては、風邪症状や蓄膿症を早めに治しておく必要があり、特に普段から耳抜きの悪い方はこれが重要です。飲酒は耳管粘膜が腫れて狭窄が起こりやすくなるので控えてください。

 上昇時には外気圧が徐々に下がるので耳抜きしやすく、数回のあくびや唾飲みで十分です。水飲みはあくびよりも有効です。水平飛行時には圧変化がないので特に注意することはありません。

 一番大切なのは降下時で、大半の航空性中耳炎はこの時に起こります。到着予定の約30分前から飛行機は降下を開始しますが、降り始めから何度も耳抜きすることが大切です。意識的に唾飲みしたり、少量の水を頻回に飲んだり、ハッカ入りのアメをなめたりして耳抜きしてください。目安としては2~3分に1回の割合で、一番低い雲の高さまで繰り返してください。耳が痛くなってからでは耳抜きが大変難しくなります。中耳炎予防のためにも降下時の居眠りは避けた方がよいでしょう。

 飛行機に乗って耳痛などの症状が出た場合、近くの耳鼻咽喉科で治療を受けてください。抗生剤、消炎鎮痛剤、抗ヒスタミン剤などの内服治療を行います。症状が強い場合には鼓膜切開術が必要なこともあります。
(辺土名仁、みどり耳鼻咽喉科)



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