社会

接近禁止令出ているのに…米軍が事件当日の外泊を許可 沖縄・北谷女性殺害

事件現場を検証する県警の捜査員ら=13日、北谷町桑江

 北谷町桑江のアパートで在沖米海兵隊所属の米海軍3等兵曹ガブリエル・オリベーロ容疑者(32)が住人の女性を殺害し、その後に自殺した事件で、海兵隊が同容疑者に女性への接近を禁止した軍事保護処分「MPO(ミリタリー・プロテクティブ・オーダー)」を出していたにもかかわらず、事件当日に外泊を許可していたことが分かった。複数の関係者が明らかにした。海兵隊は、女性から複数回にわたってトラブルの相談を受けていたが、基地外での行動を把握しないまま外泊を許可しており、監督責任が問われそうだ。

 オリベーロ容疑者は第3海兵師団第3偵察大隊所属で、同部隊が配置されている名護市辺野古のキャンプ・シュワブに居住していた。17日の衆院外務委員会で警察庁が明らかにした。赤嶺政賢氏(共産)への答弁。事件前日の12日に同基地から外へ出たとみられるが、移動方法などは明らかにされていない。


 17日、外務省などに抗議した謝花喜一郎副知事は「女性側が何度もお願いして(接近)禁止が出たにもかかわらず、外出許可を与えた。これがなければ防げたかもしれない」と指摘した。その上で「そういったことが放置されるなら、沖縄では米軍人と付き合えない」と語気を強めた。

 在沖海兵隊はオリベーロ容疑者に対して女性に接近しないようMPOを発令していたことは公表したものの、発令時期や期間、罰則などの詳細を明らかにしていない。外出許可についても17日現在、本紙の取材に回答していない。

 国際家事相談NPO「ウーマンズプライド」のスミス美咲代表は「女性からトラブルの訴えを受けてMPOを出していたにもかかわらず、外泊許可を出したことはあり得ない。何か起こってからでは遅い。米軍はMPOを厳重に適用すべきだ」と指摘した。


 <おことわり>

  在沖米海兵隊所属の海軍兵による女性殺害事件について、琉球新報は被害者の人権や遺族への配慮から被害者名を匿名にします。



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